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九州豪雨、人吉市以外の卸拠点に大きな被害なし  8日時点

2020/7/8 23:39

 九州豪雨が医薬品卸各社に与えた影響について8日にあらためて取材したところ、前日に引き続き、熊本県人吉市以外の地域では大きな被害は確認されなかった。また、各社が医薬品の安定供給や得意先の支援に奔走している状況が分かった。

 富田薬品では人的被害はなく、事業所における物的被害もなかった。このうち久留米支店では、支店から得意先に直接届ける医薬品の配送業務は通常通り行われたが、周辺の道路が冠水し、トラックが通行できなかったため、同社の八代物流センターから久留米支店に着荷予定だった得意先出庫分(物流センターで得意先ごとに荷ぞろえされた医薬品)の配送ができない状況に陥った。そのため、八代物流センターから久留米支店の近隣にある事業所に輸送し、そこから久留米支店の営業担当者が得意先に届けるといった形で医薬品の安定供給に努めている。

 メディパルホールディングス(HD)の子会社のアトルでは、一部の事業所で雨漏りなどの軽微な被害があったものの、大きな物的被害や人的被害はなかった。

 東邦HDの拠点でも物的・人的被害はなかった。配送スケジュールに一部変更があったものの、安定供給に大きな支障は今のところ生じていない。同HDの子会社、九州東邦では得意先に飲料水やタオルを届けるなどの支援に努めている。
 
 アステムやアルフレッサHD、スズケンの各拠点でも被害はなかった。

●中部地方、東邦薬品岐阜営業所で雨漏り

 同じく大雨に見舞われた中部地方の卸や製薬企業への影響も調べた。東邦HDの子会社、東邦薬品の岐阜営業所で建物の一部に雨漏りの被害があったものの、商品への被害はなかった。

 岐阜県高山市にある武田テバファーマの高山工場、岐阜県各務原市のエーザイ川島工園は共に被害はなかった。

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