参天製薬は15日、能登半島地震により被災した能登工場(石川県宝達志水町)の状況に関する情報を更新し、一部の製造建屋と設備の損傷が見られ、部分的に配管の破損や漏水、装置や機器類の故障など一定の損傷を受けていることを確認したと発表した。同工場は現在、一時的に操業を停止し、点検と復旧作業に当たっている。同社は、震災後の状況下で「外部協力会社などの手配や確保に時間を要することもあり、生産再開まで一定の時間がかかる見込みだ」と説明した。生産再開の時期については、決まり次第発表するとしている。
同社は医薬品供給への影響を最小限にとどめるため、11日から緑内障・高眼圧症治療剤「コソプトミニ配合点眼液」の限定出荷を開始している。同剤以外の製品については、引き続き「出荷量の調整を行う予定は、現時点ではない」とした。製品の在庫については、外部倉庫に十分な量を確保しており、「現時点ではおおむね通常通りの供給を継続できる」との見込みを示した。
今期の業績予想への影響については、「軽微」だとした。